残り続けるモノを創ってみたかったから、NFT Projectを立ち上げてみました。
現在、メルカリグループでメルコインを立ち上げまして、そこでCrytpo事業、NFT事業とHRを担当しています。2012年に大学の同級生や色んなバックグランドを持ったメンバーと共に、Origamiという会社をメルカリグループ入りするまで、8年ほどやってました。
そんな人間が戦友である友人と共にNFT Projectを立ち上げた話です。
なお、disclaimer的に書いておくと、NFT Projectは所属企業や団体とは全く関係のない個人プロジェクトです。
何かを残したい想いとNFT Project発足背景
OrigamiというProductを残すことができなかったことが、自分の中でトゲが引っかかるように残っている部分があって、何かを残すようなことができないかなと思っていました。
今はメルカリグループで新たな挑戦していますし、メルコインという新しいエンティティを立ち上げて、また情熱を燃やすことができていることを嬉しく思います。
そんな時に、Origami創業期からの盟友であり悪友の@dongriさん (dongriさんについては詳しい記事を昔書きました)がこんな投稿をしていました。
また悪いことでも企んでいるのかなと思いました。というのもまだOrigamiが一軒家を借りてオフィスにしていた頃、当時流行ったBeaconを使ってトイレにBeacon端末を仕掛けて、アプリにPush送るようなことを一緒にやったり、中国の旧正月の0:00にBotから非通知で携帯に電話かけてきて、「あけましておめでとうございます」メッセージを鳴らしてきたりと、いたずらが大好きだからです。
今回はいたずらではなく、Full On-chainのNFTプロジェクトだと書いてある。これは面白そうだと思って、その日のうちに日曜日の夜にCallをしました。そのCallの中で@dongriさんが言っていたのは以下でした。
・ブロックチェーンやNFTは本来Decentralizedであるべきなんだ
・NFT Projectが多く立ち上がっているが技術的に違和感があるものもある
・自らNFT Projectをやることで、こうあるべきだと示したいんだ
え、予想よりはるかに熱い…
ということで、より具体的に話しながら、要は以下のような課題感を昨今のNFT Projectに持ちました。
- metadata, imageの保存先が中央集権
- metadata, imageの保存先が半永久的コミュニティが運営 (IPFS)
- metadata, imageの保存先をETHネットワーク上に直接かく (フルオンチェーン)
1は、所有権についてはBlockchainで管理されるが、運営者が画像を変更/削除してしまうと元データは変わる/消えてしまう
2は、紳士協定的でありどの程度、継続性があるのかは不明瞭
3は、ETHネットワークと共に生存する
なので、3があるべき姿なんだ。と。
ただ、3にも技術的な制約はあり、ETHにあまりに多くコントラクトを書くとGas代が高騰する課題があったり、そもそも書ける領域の制約をクリアするのが難しい。一方で、dot系のNFT作品であれば、3の形式がベストなんではないか。と。
(どう技術的にクリアにしたのかは、@dongriさんが書いてくれるでしょう。)
その熱さに驚いたと同時に、仮に3でEthereum上に直接書くことができれば、自分たちで作ったNFTが、Ethereumと共に生き続けることができる。
僕も@dongriさんも子どもがいて、もしかしたら子どもが大きくなった時に、僕たちのNFTが生き続けて、触れてもらえたら最高だなと思い、よしやろう!となりました。
また、これまで何度か新規事業や、スタートアップ、Project等立ち上げをやってきましたが、新しい挑戦をする時に1番大切なことは「成し遂げたい世界を決めて、それを高く掲げて、強い情熱を持ち、同じ熱量を持つ仲間がいるか」に尽きると思います。その上で何をやるのかや、どうやっているのかの順だと思います。
今回の@dongriさんは熱量が本気だったし、僕も子どもが大きくなった時に、これ創ったよ(流行っているかどうかは別として)と言いたいなと強く思ったので、そこからはもう長年の戦友なので、阿吽の呼吸で一気に行きました。
ちなみに、通常AWSとかGCPとかの上で、deployしてサービスを提供しますが、Decentralizedにこだわった結果、BackendとなるスマートコントラクトはEthereumネットワーク上で動かし、Frontendとなるmintの部分はIPFS上に配置しました。
サーバーコストも発生せず、クラウドサービスの障害も受けず、サーバーアクセス負荷もEthereumとIPFSが生きてる限り心配しなくて済む。要はEthereumノードとIPFSのノードが生きてる限り、24時間稼働し続けます。
本当にすごい時代になってきたなと思います。
これまでのおおよそのスケジュール
週末と夜な夜な夜なべして、以下のスケジュールでリリースしました。
・2021/10/17: @dongriさんのTwitterを確認
・2021/10/17: @dongriさんとオンラインミーティング
・2021/10/17: Twitter / Discord 開設
・2021/10/17: プロジェクトのドキュメント化 (なぜか英語)
・2021/10/20: Medium 投稿
・2021/10/22: permavatar.com ローンチ
・2021/10/23: NFTGiveaway #1スタート
・2021/10/23: 応援してくれる人向けのシークレットmintページ公開
・2021/10/23: Public Mint 延期 / 子どもを迎えにいく必要があり…mm
・2021/10/24: NFTGiveaway #1 Drop / OpenSea
・2021/10/25: NFTGiveaway #2スタート / 10/27 14:00 JST〆切
・2021/10/27: Public Mint 開始予定 / 10/27 22:00 JST(13:00 UTC)
Permavatarとは何か
・顔、口、目のテンプレートの形を8種類用意
・mint時に顔、口、目の形を自動的に組み合わせてアバターを生成
・顔の色と口/目の色が被ると見にくいので、顔が暗い系の色の時は明るい色の口/目、顔が明るい系の色の時は暗い色の口/目となるようにシステムで制御
僕もmintしましたが、#5でこのアバターになりました。
mintするまで僕たちも何が出るかわからないのでドキドキしました
黒が欲しかったのでよかった…
最後に
なにぶん2人で始めた突貫プロジェクトなので、デザイナーがいなかったり、Discordの設定の沼にはまったりと、立ち上げあるあるのような壁があって、それを越えていくプロセスがやはり楽しかったです。
もし、サイトやTwitterをのぞくだけでもご覧いただけたら幸いです。また、permavatarのアイコンが少しでも増えたら感動です。
また、せっかく仕組みを作ったので、クリエイターさんでNFT発行してみたい方がいればお気軽にTwitterなどでお声がけください。
何十年経っても、残り続けたら、いいな。